「かたちをまねるだけでは」

「かたちをまねるだけでは」

花や竹を育て、鶴や魚を見るにつけても、なにかしら
心にさとるところがあるべきだ。たんに見て楽しみ、眼
の保養にするだけでは、儒者のいう「浅薄な耳学問」
仏家のいう「空」に固執することにほかならない。これ
ではなんの取柄もないではないか。

●聞きかじっただけの浅薄な耳学問のことを「口耳の
学」という。「筍子」に「小人の学や、耳より入りて
口より出づ。口耳の間、則ち四寸のみ。なんぞ以って
七尺の身をかざるに足らんや」とある。

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Posted by Toshi