「万物はみな同じである」
「万物はみな同じである」
天地のあいだに存在するすべての物、人間
関係のなかで起こるさまざまな感情、社会の
なかで起こるすべての出来事。これらはみな一般
の人から見れば、それぞれに、違って見える。だが、
悟りの境地に達した人から見れば、すべて同じこと。
区別する必要もないし、選別する必要もない。
●「荘子」は、「万物斉同」の説をとなえ、万物は
根源において一体であり、何らの区別もないと説い
た。そして、その理を体得した「達者」だけが、あら
ゆる存在をあるがままに肯定する境地に達するの
だという。