「第三者の立場に」

◆菜根譚(さいこんたん)「儒仏道を融合した人生の書」

「第三者の立場に」

激浪が逆巻く荒海でも、舟に乗っている者はその
恐ろしさに気づかず、陸で見ている者のほうが、か
えってはらはらしているものだ。

酔っぱらった男がわめきちらしていても、仲間の連中
は平気な顔をしており、はたで見ている者のほうが
かえって苦々しく思っているものだ。

だから君子は、渦中に身は置いても、心はその場を
離れて第三者の立場に立たなければならない。

●渦中にあっても、第三者の立場に立って、事件を
冷静に見つめる眼がほしいのだという。

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