「不満を抱かない」
「不満を抱かない」
仏家のいう「縁に任せる」こと、儒家のいう
「地位に安んずる」こと、この二つは、人生
の海を渡るうえで欠かすことのできない浮き
袋である。
人生の海は広々として果てしがない。満足を
得ようとすれば、かえってさまざまな欲望が吹き
出してくる。いま置かれている境遇に安んじて
いれば、この先、どんな状況に置かれようと、必
ずや安心立命の境地を見出すことができよう。
●儒家のいう「素位」とは、自分のいま置かれて
いる地位に満足し、その中で全力を尽くすことだ
という。