「多弁の落とし穴」Of the things we say, nine out of ten hit the mark;

◆英日で学ぶ菜根譚(さいこんたん)「儒仏道の教えを融合した人生の書」

【英語翻訳版】

Of the things we say, nine out of ten hit the mark;
Yet we do not necessarily count this as strange.
But let one word miss the mark, and people will line up to
complain.
Of the things we plan, nine out of ten come to pass;
Yet we do not necessarily ascribe this to our due.
But one plan let go awry, and people will crowd in to
revile.
For this reason, the gentleman
Remains silent rather than makes noise;
Shows ineptitude rather than displays a skill.

▼単語チェック

・count:思う、みなす
・hit the mark:的中する
・miss the mark:外れる
・come to pass:実現する
・ascribe:~のせいにする
・due:当然与えられるべきもの
・awry:はずれて、間違って
・revile:悪口を言う、ののしる
・ineptitude:愚かさ、馬鹿な行為

注)「多弁よりも沈黙を選び、さかしらより
も無能をよそおうのは」Remains silent rather than makes noise;
の訳に注意したい。

【日本語翻訳版】t

「多弁の落とし穴」

十回予想を立てて9回的中させたとしても
誉められるとは限らない。一回でもはずれれ
ば、たちまち非難にさらされる。

十回作戦を立てて九回成功させたとしても
功績を認められるとは限らない。一回でも
失敗すれば、たちまち批判を浴びる。

君子が多弁よりも沈黙を選び、さかしらより
も無能をよそおうのは、そのためである。

●多弁なるが故に失敗した例は枚挙にいと
まがない。「老子」には「多言なれば、しばしば
窮す」とあり、「荘子」にも、「大弁は言わず」と
ある。孔子も、「君子は弁舌がさわやかである
よりも、実践において勇敢でありたい」(論語)
と多弁の愚を戒めている。

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注)「菜根譚」を英語翻訳版と日本語翻訳版で学べるよう以下の翻訳書籍を参考に、
コンテンツは管理者の選択にて、英語版には単語チェックを加えて投稿しています。

▼参考書籍:

①決定版「菜根譚」 守屋洋著(分かりやすい語釈が加えられており、お勧めの書です。
日本語版のみのコンテンツも本ブログの別カテゴリーにて参照できます。)

②「Master of the Three Ways」Reflections of a Chinese Sage on Living a Satisfying Life
Hung Ying-ming Translated by William Scott Wilson

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