「ちっぽけな存在」
「ちっぽけな存在」
この山河さえ、やがては微塵となって
砕け散るのだ。ましてちっぽけな人間
などあとかたもなく吹っ飛んでしまう。
人間の肉体はもともと泡の影のように
はかないもの。まして、功名富貴など
影のまた影にすぎない。
だが、すぐれた英知を持たなければ、
そこまで悟りきることはできないのである。
●仏教では。この世界を、成立から終末
まで、成劫(じょうこう)、住劫(じゅうこう)
壊劫(えこう)、空劫(くうこう)の4つの
時期に分ける。現代の住劫の時期からやがて
壊劫に入り、すべての物を微塵にして空劫の
時期に至るのだという。