「人の心は始末におえない」

◆菜根譚(さいこんたん)「儒仏道を融合した人生の書」

「人の心は始末におえない」

滅亡して廃墟と化した西晋の都は、茨が
ぼうぼうと生い茂っている。それを目の当た
りにしながら、それでも人々は戦いをやめよ
うとしない。

やがて死ねば北ぼうの墓地に葬られて、狐
や兎の餌食となる運命にある。それを知り
ながら、それでも人々は利益にこだわり続ける。

古語にも「どんな猛獣でも飼いならせるが、人
の心だけは始末におえない。どんな深い谷間で
も埋めつくせるが、人の心だけは満たせない」
とあるが、まったくそのとおりである。

●洛陽の北にぼう山と呼ばれる丘陵があり、遠く
黄河の流れを望むことができる。「死は北ぼうに
在り」と称され、ここの墓地に葬られることが貴人
たちの願いであった。しかし、今、行ってみると、
一面の麦畑になっていて、人生のむなしさが思わ
れてくる。

 

<center><スポンサーリンク></center>
<script async src="https://pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"></script>
<!– 禍福はあざなえる縄のごとし –>
<ins class="adsbygoogle"
style="display:block"
data-ad-client="ca-pub-4939453329619019″
data-ad-slot="1325805449″
data-ad-format="auto"
data-full-width-responsive="true"></ins>
<script>
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
</script>