「執着すれば楽も苦に」

◆菜根譚(さいこんたん)「儒仏道を融合した人生の書」

「執着すれば楽も苦に」

人里離れた山林は住むのに最適の地だが、
いちど住まいに凝りだすと、たちまち俗化して
町なかと同じになる。

書画の鑑賞は高尚な趣味だが、愛好心も
度が過ぎると、商売人と変わりがなくなる。

心に執着がなければ、欲の世界も仙郷となる
し、心に執着があれば、楽しみの世界も一転
して苦しみの世界となるのだ。

●こだわるのもいい、愛好するのもいい、ただし、
過ぎるとかえって苦しみになるのだという。

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