「悟りを開く分かれ目」

◆菜根譚(さいこんたん)「儒仏道を融合した人生の書」

「悟りを開く分かれ目」

筏に乗ったばかりだというのに、もう下りるとき
の用意をしている。こういう人こそ、悟りを開い
た達人だと言える。

すでにロバに乗っていながら、自分のロバはどこ
だと探しまわる。これでは、いつまでたっても悟り
などは開けない。

●仏家では、「促心即仏」(伝燈録)、「心外
に別法なし」(りょうごん経)という。肝心なの
は自分の心だという意味であろう。「即心即仏
を解せざれば、真にろにのりてろを求むるに似たり」
(伝燈録)とある。

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