「真実の世界」

◆菜根譚(さいこんたん)「儒仏道を融合した人生の書」

「真実の世界」

現実は仮の世界である。功名富貴はもとより
この肉体さえも幻にすぎない。

真実在の世界では、父母兄弟はもとより、万物
が自分と一体になる。

この道理を会得した者だけが、社会に対する責任
を果たすことができるし、また世間の束縛から解放
されることができるのである。

●「道」という大きな観点に立って「万物一体」の
説を唱えたのは「荘子」である。「荘子」の世界に
参入することができれば、眼前の現象にあくせく
することがなくなるかもしれない。

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