「逃げ道だけは残しておく」

◆菜根譚(さいこんたん)「儒仏道を融合した人生の書」

「逃げ道だけは残しておく」

有害な人間を排除するにしても、逃げ道だけは
残しておかなければならない。逃げ道まで奪って
しまうのは、ネズミの穴をふさいで退路を絶つよう
なものだ。それでは大切なものまでかじりつくされ
てしまう。

●「孫子」の兵法にも「囲師には必ずかく」とある。
敵を包囲するときには、完全包囲は避けて、逃げ
道だけは開けておけというのだ。なぜなら、逃げ口
のない状態にまだ相手を追いつめると、相手も
死力をつくして反撃してくるからである。人間関係
においても同じであろう。仮に追いつめたとしても、
逃げ道だけは残してやりたい。

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