「欲望にはきりがない」

◆菜根譚(さいこんたん)「儒仏道を融合した人生の書」

「欲望にはきりがない」

利益に貪欲な人間は、金をもらっても
玉がもらえなかったと不満を鳴らし、公爵
に封じられても、その上の諸侯にとりたて
られなかったと苦情を述べる。権威の座
についているのに、乞食根性を丸出しに
してはばからない。

満足することを知っている人物は菜っ葉汁
だけの粗末な食事でも米や肉よりうまいと
言い、布でつくった質素な衣服でも上等な
皮製の衣より温かだと思う。身は一介の
庶民でありながら、その心は王侯より満ち
足りている。

●欲にはキリがないのだという。孔子は、
清貧な生活に自足している愛弟子の顔
回をこう称えている。
「いったんの食(し),一びょうの飲、
陋巷(ろうこう)に在り。人はその憂いに
堪えざるも、回やその楽しみを改めず。
賢なるかな回や」だが、こういう心境に
なりきるのは、容易なことではない。

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